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財布のブランドをオタク100人に聞いてみた

さて、皆さんは最近のTwitterで流行りの構文をご存知だろうか。

たとえば、オタクが恋愛のことやら運動神経のことやら、何かしらイキった発言をしたとする。「俺オタクだけど流石に女の子から告白くらいされたことあるし普通の人生経験だと思ってる」みたいな。すごいキメ顏で呟いてそうな。

そんなセリフを見た他の誰かが、「俺オタクだけど流石に女の子から告白くらいされたことあるし普通の人生経験だと思ってる(オタク特有の早口)(クチャクチャ)(アディダスの財布)(親が買ってきたチェックシャツ)(プーマの筆箱)(指紋でベタベタのメガネ)(プリパラでマジ泣き)(ワキガ)(ドラゴンの裁縫セット)(瞬足)(コーナーで差をつけろ)」といった具合に、典型的なオタクの特徴を羅列しつつ改変して、「カッコつけた発言」を「ただのオタクの戯言」にグレードダウンさせて遊ぶものである。

オタクの自浄作用とも、「てめえオタクのクセしてマウンティングしてんじゃねえぞ」という威圧とも取れるこの構文であるが、中でも特に印象的(あるいは代表的)なオタクの特徴は「アディダスの財布」の部分といえるだろう。私自身、この構文の代名詞として「アディダスの財布」が使われているケースを何回も見た。

しかし、ここで根本的な疑問が浮かんだ。

「自分の周りでアディダスの財布を使ってるオタク、いたか?」

実際どうなのだろう。言うほどアディダスの財布って"オタクの特色"っぽくない気がする……。

そこで、実際に「何の財布を使ってますか」というオタクへの聞き込み調査を行ったのが本記事である。

 

【調査の概要】

2/5 15:13に「自分が少しでもオタクだと思う人は、このツイートを見たら『使っている財布のブランド』をリプライで教えてください」とツイート。その結果、

・2/6 17:24までに送られてきたリプライ92件

・TL上で回答してくれたオタク3人

・私のオタク友達4人

・自分

の合計100人の財布、のべ107個を調査することができた。まずは協力してくださった皆さんに心から感謝したい。

なお、「過去に◯◯を使っていた」という回答はブランドごとの個数にはカウントしていないが、別途集計した。「わからない」と「ノーブランド」は別集計としたうえでランキングからは除外した。

 

 

【調査結果】

 

1位 PORTER,ルイ・ヴィトン 6人

 

3位 Paul Smith 5人

 

4位 アディダス,COACH 3人

 

6位 PRADA,ラルフローレン,Vivienne Westwood,Lee 2人

 

10位以下 各1人

 

(「ブランドがわからない」は4人、ノーブランド品は7人)

 

 

【総評】

オタクが最も愛用する財布ランキングの結果は、吉田カバンの看板ブランド『PORTER』と、超有名ブランド『ルイ・ヴィトン』の同点1位となった。さらに2位には『Paul Smith』が続き、意外にも世のオタクが高級品を愛用していることが見て取れる。よって上記の構文も、

「俺オタクだけど流石に女の子から告白くらいされたことあるし普通の人生経験だと思ってる(右手にはPORTERの財布)(左手にルイ・ヴィトン)(頭上にPaul Smith)」

とするべきである。なんということだ。イキリオタクの痛々しい発言が富裕層の人生指南にしか見えない。

 

さて、「オタクの代名詞」とされていた「アディダスの財布」はCOACHと並んで4位である。やっぱりそんなにアディダスを使っていないのでは……と言いたいところだが、ここでもうひとつ興味深いデータがある。「現在進行形でアディダスを使っている」と答えたオタクが3人だったのに対し、「昔はアディダスを使っていた」と答えたオタクは4人もいたのだ。「昔は◯◯を使っていた」系の回答は何件も寄せられたが、「現在使っている人数」を「昔使っていた人数」が上回っているのはアディダスのみである。

ここで私は2つの可能性を考えた。

ひとつめは、「『アディダスの財布』構文の流行を受けてアディダスの財布が大量に破棄されている」説である。オタクはステレオタイプを嫌う傾向にある。「チェックシャツ=オタク」という言説が出回ってからチェックシャツを好んで着るオタクが明らかに激減したのと同様に、アディダスの財布を手放す人が急増しているのではないか?という説だ。もしこんな現象が本当に起きていたら創業者のアドルフ・ダスラーも墓の中でオイオイ泣いているに違いないが、正直なところ現実では考えづらい。

ふたつめは、「アディダスが幼児性の象徴と考えられやすい」説である。子供の頃はアディダスを使っていたけれど、大人になったから高級なブランドのやつに買い換えよう〜という人が多いということだ。「幼児性」という言葉を用いたのは、前述の構文中にある「親が買ってきたチェックシャツ」「瞬足」辺りとの兼ね合いもある。オタクの"子供っぽさ"を強調するために構文中で「アディダスの財布」を含むこれらのアイテムが機能しており、実際それらは子供が大人になるうちにお別れするケースが多いからこそ、「昔はアディダス」現象が多発したのだろう。

 

しかし「現在進行形でアディダスの財布を使っている」という私のフォロワーのオタクは、それをツイートしたのち、こう付け加えた。「俺は好きな財布使う。」……へんな風潮には負けず、"大人っぽい"やら"子供っぽい"やら、他人からどう思われようと自分は自分の好きなものを使うぞ!という姿勢を貫く。最高の気概だと思う。

"自分"を強く持っているオタクは美しい。胸を張って堂々と、親が買ってきたチェックシャツを羽織って瞬足で街に出かけてほしい。アディダスの財布も忘れずに。